不適切交際で自民党を離党し、議員辞職した宮沢博行前衆院議員(49)が、9月の総裁選出馬を目指す候補の「資質」を巡り、産経新聞のインタビューに応じた。小林鷹之前経済安全保障担当相(49)、小泉進次郎元環境相(43)の若い候補については派閥パーティー収入不記載事件で傷ついた党を刷新する役割も期待されるが、宮沢氏は「新鮮さはすぐに陳腐化する」と異論を唱える。
宮沢氏は当選4回で安倍派(清和政策研究会)に所属していた。昨年12月に不記載事件を巡る派閥の関与をいち早く暴露し、「安倍派を介錯する」と派閥解消論を唱えたが、今年4月に新型コロナウイルスの緊急事態宣言下での「パパ活」不適切交際が報じられ、議席を返上した。政治不信に拍車をかける不祥事だったが、疑惑を尋ねる記者団に「記憶にございます」と認めるなど、潔さを一定評価する声も挙がっていた。
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今回の総裁選は「脱派閥政治」の様相から始まった感がしますが、結局派閥政治に収れんしていくのだろうと予想します。小林さんは脱派閥を掲げながら、長老政治の影響を受けています。党内でキングメーカーとして長老政治を行おうとしているのは麻生太郎副総裁、菅義偉前首相ですが、甘利明前幹事長もそうじゃないでしょうか。小林さんには甘利さんがついているのではないか。長老政治に振り回されるのではないかと非常に危うい感じがします。
小林さんの(出馬表明した19日の記者会見の)演説を聞いて、スピーチ力に疑問を持ちました。国家観のなさが透けてみえた。国政全般において、彼は全然保守じゃないんですよ。インフラ整備やエネルギー政策は保守寄りだが、皇室、財政、イデオロギーなどの面で保守ではない。新鮮さは重要な要素かもしれませんが、すぐに陳腐化します。小林さんは閣僚としての実務力はあったでしょう。答弁力に優れていた。だけどスピーチ力になると格段にランクを下げてしまった。
性格はいいですよ。優しいし、さわやかだし、非の打ち所がない。でも、腹を割って話せる本当の仲間というイメージじゃないんです。話していても、「この人、本音なのかな」と思ってしまう節があるんですよね。国家のリーダーと仲間のリーダーは違うかもしれませんが。
石破茂元幹事長(67)は、仲間づくりは下手かもしれないけど、本音で話してくれる感じがする。ここが小林さんと違う。
上川陽子外相(71)も脱派閥的な動きをしている感じがしますが、総裁に必要なのはスピーチ力、決断力、あとは政策力。上川さんは自分の言葉でしっかり訴えることができない。今後(総裁任期の)3年間は災害など有事も想定される。国民に心を尽くして説明する能力を持っていないと、厳しいのではないでしょうか。
小泉さんですか。おやめになった方がいいと思いますね。若さは武器ですが、年齢も重要な要素なので外交関係から考えたら不利じゃないですか。米国のトランプ前大統領、ハリス副大統領、中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領─。国益を考えれば首相には選べないのではないか。
われわれ保守からすると、小泉さんは左派とみています。河野太郎デジタル相(61)のように、生粋の左派ならいいが、小泉さん、ポピュリズムですよね。左派としての信念もないから、よけい信頼できない。
小泉さんは3年前に「再生可能エネルギー最優先の原則」を国の方針に打ち込みました。再エネの推進は重要だけど、GDP(国内総生産)世界4位の日本が再エネだけでやっていけるものではありません。やっぱり原発政策をしっかりやっていかないと無理だ。(東京電力福島第1原発事故後)13年間やってきた努力は無駄ではない。再エネだけでは無理だと分かっただけでも大きな収穫だと思います。(聞き手 奥原慎平)




