宇都宮に続け…那覇にも次世代型路面電車を 市がパブコメ実施へ

昨年8月に開業した宇都宮ライトレール=宇都宮市(大竹直樹撮影)

高齢者や障害者が乗降しやすいように車両の床を低くした「LRT」(次世代型路面電車)の導入に向け、那覇市が令和6年度にもパブリックコメント(意見公募)を行う方針であることが15日、同市への取材で分かった。戦後、車社会が進んだ沖縄では交通渋滞が慢性化しており、定時運行を確保でき、自動車より二酸化炭素(CO2)排出量の少ないLRTなどの鉄軌道実現を望む声が高まっている。

市の計画素案などによると、LRTの路線は市中心部を東西に貫くルートと南北に走るルートがあり、街中では一般の車と走る併用軌道を走行。4車線(片側2車線)の道路のうち中央2車線を軌道に置き換える。

昨年8月には全国で初めて全線新設となったLRTが宇都宮市で開業。隣接する芳賀(はが)町までの途中の停留所には、路面電車としては全国初の追い越し線が整備されており、今後、停留所を通過運転する快速電車も運行する。那覇市は職員を宇都宮市に派遣するなどして「先進事例を参考にしたい」(担当者)としている。

平成18年に全国初のLRTを導入した富山市では、利用者が減っていたJR富山港線の線路を無償で譲り受けて開業。富山港線時代より平日は約2倍、休日は約3倍に利用者が増えた。

富山市では富山駅で分断されていた鉄路を南北に結び、LRTによる交通網が拡大された(大竹直樹撮影)

当初のルートは富山駅北側だけだったが、令和2年に南側の路面電車の線路とも接続して直通運転を開始。LRTによる交通網が広がっている。

沖縄本島では戦前、軌間762ミリの軽便鉄道が走っていたが、先の大戦で焼失していた。昭和47年の本土復帰後に新たな交通システムが提起され、平成15年8月、沖縄県で戦後初となる鉄軌道「沖縄都市モノレール」(愛称・ゆいレール)が那覇市で開業。その後、浦添市内まで延伸した。那覇空港へのアクセスがよく、定時性に優れていることから観光客にも利用されており、開業後20年間で利用者は3億人に達している。(大竹直樹)

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