都議会第3回定例会は26日、代表質問を行い、小池百合子知事は、子宮頸(けい)がんの主な原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)のワクチンについて、女性だけでなく男性の接種も進むよう、区市町村への支援を検討する方針を示した。都民ファーストの会、森村隆行議員の質問に答えた。
性被害問題「戦略的広報を展開」
小池氏は、HPVワクチンが男性のがん予防や集団免疫の効果にも期待されていることに触れた上で、中野区など複数の自治体が男性の接種費用を助成している事例を挙げ、「女性の接種が進むよう積極的に啓発するとともに、男性の接種にかかわる区市町村への支援も検討する」とした。
また、森村氏は、ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川元社長による未成年者への性加害問題を取り上げ、「世界的にも注目されており、都は姿勢を明確にすべきだ」と指摘。小池氏は、「支援を必要とする方に情報が確実に届くよう戦略的な広報を展開していく」とし、対策強化に乗り出す方針を明らかにした。
青少年「気軽に相談できる体制を充実」
また、自民党の菅野弘一議員は、東京・歌舞伎町の一角、通称「トー横」に中高生を中心とした青少年らが集まり、性犯罪に巻き込まれる被害の実態について言及。「都が窓口を作っても利用されなければ意味がなく、青少年らが気軽に相談できる窓口にすることが大切だ」と訴えた。
小池氏は、新宿区や警視庁、民間団体との連携による取り組みを挙げた上で、「誰もが気軽に相談できるよう体制を充実し、一人一人の悩みに寄り添った支援を継続的に実施する」と理解を示した。
トー横を巡っては今年7月、有識者らで構成する都の協議会が、子供の心情に寄り添った支援を求める答申案を取りまとめ、小池氏も8月に新宿区長らと現地を視察した。
神宮外苑再開発「都民の理解と共感が重要」
一方、立憲民主党の西沢圭太議員は、明治神宮外苑(新宿区など)で進む再開発について質問。今月7日に、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関で国際記念物遺跡会議(イコモス)が中止を求める警告を発したことについて取り上げ、「再開発の見直しを行うべきだ」と述べた。
小池氏は「事業を進めるにあたっては広く都民の理解と共感を得ることが重要だ」との認識を示した。
このほか、北朝鮮によるミサイル発射などから都民を守る緊急一時避難施設の設置を巡る答弁では、都が追加指定とともに、施設の安全性を高めるための技術的調査を行っていることを明らかにした。
小池氏は今年8月、フィンランドの首都、ヘルシンキに出張し、ロシアなどからの攻撃に備えて市内の地下に張り巡らされたシェルターなどを視察。登壇した総務局長は「海外事例も参考にしながら、地下駐車場の活用など、東京の特性にあったハード、ソフト両面の取り組みを推進し、都民の安全・安心を確保していく」と述べた。




