「殺人は決して許されないが…」
安倍晋三元首相銃撃事件の評価を巡り、メディアや交流サイト(SNS)で目立つ言説にそんな前置きから始まる言い回しがある。事件から1年を経てもなお目につくが、どうもうさん臭い印象をぬぐえない。
多くの場合、こんな本音が続く。「悲惨な境遇から犯行に走った気持ちは分かる」「埋もれていた問題が事件によって表面化した」。いくら前置きで予防線を張っても、テロリストと背景・動機を絡め、過度に意味を与えるのは危うい。共感することで結局はテロ容認に直結するロジックになってしまうのだ。
