第6部 新たな試練㊦
※2010年12月21日 産経新聞掲載。敬称略
尖閣上陸に後ろめたい反応
今月10日、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の南小島に石垣市議2人が上陸した。
「中国の領土と主権を著しく侵犯する行為だ」
中国外務省報道官、姜瑜は談話で非難した。これに対し国土交通相、馬淵澄夫は14日の記者会見で「上陸を企てているとの情報は入っていなかった。不測の事態だった」と述べ、自国領への上陸が後ろめたい行為であるかの反応をした。
尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件のビデオ映像流出を受け政府は「情報保全」に執心だが「情報発信」には手が回らない。同様のことは4月にも起きた。中国海軍の潜水艦など10隻が沖縄本島と宮古島の間の公海上を通過し太平洋に入り、沖ノ鳥島(東京都小笠原村)周辺で行った演習だ。