【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の第14期第1回会議は13日、前年比7・2%増の国防費を含む予算案や政府活動報告などを採択、承認して閉幕した。習近平国家主席は閉幕式での演説で、台湾問題に関して「外部勢力の干渉と『台湾独立』分裂活動に断固反対し、祖国統一のプロセスを断固推進しなければならない」と表明した。
全人代初日の5日に公表した政府活動報告には台湾問題に関し「外部勢力の干渉」に関する表現がなく、全体的にソフトな表現だった。中国共産党、国、軍のトップとして3期目政権を本格始動させた習氏が自ら台湾支援を強める米国を牽制(けんせい)し、「統一」への決意を改めて内外に宣言した。
習氏は「現在から今世紀半ばまでに社会主義現代化強国を全面的に完成し、中華民族の偉大な復興を全面的に推進することは、全党、全国人民の中心的任務だ」と強調。米政権が、半導体の輸出制限など対中デカップリング(切り離し)を同盟国などに呼び掛けていることを念頭に、「科学技術の自立自強」の能力向上を進めるよう指示した。
習氏は「国家を治めるには必ず先に党を治め、党が興ってこそ国が強くなれる」とも訴え、共産党による指導堅持を強調した。全人代では、国務院(政府)の機構改革案を採択し、党の指導をさらに強化する方針が決まった。
李強首相は閉幕後に臨んだ初の記者会見で、今年の国内総生産(GDP)実質成長率の政府目標「5%前後」について「容易ではなく、一層の努力が必要だ」と強調した。中米関係について「両国が達成できることは多い。協力すべきだ」と述べ、関係改善の必要性も強調した。
全人代はこれに先立つ12日の全体会議で副首相4人、国務委員(副首相級)5人、閣僚らを選出した。




