かつての遊郭の面影を今に伝える飛田新地(大阪市西成区)を3D映像で記録し、次代に伝えようというプロジェクトに、筑波大准教授の落合陽一氏が取り組んでいる。「デジタル飛田リサーチプロジェクト」という名称で、大阪・関西万博が開催される令和7年までに、飛田新地の全体像を3Dカメラで撮影し記録する予定。データの一部は、28日に開幕する「Study:大阪関西国際芸術祭2023」にも展示される。
落合氏はメディアアーティストとして、デジタル技術を駆使した作品で高い評価を受け、「デジタルネイチャー」と名付けたデータと自然を融合させた表現に取り組む。また文化庁文化交流使など、多彩な活動を行っている。
今回のプロジェクトは、大阪・関西万博でテーマ事業のプロデューサーを務める落合氏が、飛田新地を訪れたことがきっかけとなった。3年に開催された東京五輪・パラリンピックに伴い、東京都内のストリップ劇場や風俗店が街から失われていくことに危惧を覚え、今回のプロジェクトに至ったという。