江戸期の日向灘巨大地震はM8級 研究グループ「今後も起こる可能性」

南海トラフ巨大地震の想定震源域に隣接する宮崎県沖の日向灘で、寛文2(1662)年に発生した地震の規模について、京都大などの研究グループは10日、マグニチュード(M)8級の巨大地震だったとみられると発表した。この地震は日向灘を震源とするもので過去最大級とされていたが、規模がM8級だと科学的に初めて明らかになった。研究グループは「同規模の巨大地震が今後起こる可能性があり、南海トラフ巨大地震への影響も議論の余地がある」とした。

日向灘ではM7級の海溝型地震が数十年間隔で発生。特に1662年の地震では激しい揺れと大津波で約200人が死亡、複数の村が水没する甚大な被害が出たとされる。

この地震は過去の研究でM7・6と推定されていたが、この規模では見られない被害が起きていたため、京大防災研究所宮崎観測所の山下裕亮助教らが最新の技術を使って調査。東日本大震災でも確認され、通常の地震よりゆっくりとした速度で断層面がずれ動く「スロー地震」に着目し、津波浸水シミュレーションを行った。

その結果、沿岸の津波高は最大約11メートルと計算され、現地調査では実際に海岸から約500メートルの地点で津波堆積物が確認された。地震の規模は、従来説を0・3上回るM7・9になるとした。

一般的に、マグニチュードが0・2大きいと地震のエネルギーは約2倍になるとされる。研究成果は政府の地震調査委員会の地震長期評価に反映され、日向灘の予測はM8級に見直された。山下助教は「M8級の巨大地震に備え、自治体などと協力してより詳細な調査を進めていきたい」としている。(杉侑里香)

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