秋が深まり旅の予定を考えている。昨年は山口県の周防大島、一昨年は香川県の荘内半島をこの季節に巡ったが、どちらも色づきはじめた人里と海のコントラストが美しい素敵(すてき)な旅になった。
写真は数年前に鞆の浦の山上から撮ったものになる。澄み切った晩秋の光に映える瀬戸内の景色が実にみずみずしい。
さて、今年は高松から四国の東海岸を南下してみようと思っている。瀬戸内海の東南端は、徳島県の蒲生田岬から和歌山県の紀伊日ノ御埼灯台を結んだラインになるという。
そこでまず徳島県の阿南あたりまで南下し、そこから剣山の方に進路を変えて山里の秋を楽しもうかと考えている。ただ、海沿いの道を直進して室戸岬を経て四国一周というプランも捨てがたい。
四国は中央構造線の南を走る四国山地を挟み、北と南で人も気候も大きく異なるという。太平洋に面した土地まで足を延ばすことで、逆に瀬戸内の特徴を実感できそうな気もして興味深い。
なにはともあれ、今の季節は撮ってよし、食べてよし、また温泉に浸(つ)かるもよしの至福の旅になること請け合いだ。しっかり準備に努め、実りのあるご報告ができればと思っている。
小池英文(こいけ・ひでふみ) 写真家。東京生まれ。米国高校卒後、インドや瀬戸内等の作品を発表。広島・因島を中心に撮影した写真集「瀬戸内家族」(冬青社)を出版。ウェブサイト「http://www.koike.asia/」




