韓国各地で展開されてきた慰安婦像の設置運動に、ブレーキがかかっている。韓国中西部の国立大では8月、一部学生らが学校側の承認を得ず〝不意打ち〟で像を設置したことに、他の学生らが反発。設置した学生側が撤去検討を表明する異例の事態に至った。現地で話を聞くと、設置運動を敬遠するようになった学生らに代わり、学外の活動家らが主導権を握る実態も浮かび上がった。
強行設置→半月で「再考」
日本の朝鮮半島統治からの独立を記念する「光復節」の8月15日。雨が降っていた午後9時、高さ1・45メートルの少女像が韓国中西部・大田(テジョン)の国立大、忠南大の構内に、クレーンやトラックで運び込まれた。大学の設置承認を得られない中で強行された「奇襲設置」(聯合ニュース)だった。