1960年代の所得倍増計画を支えた大規模な大学学部卒人材育成政策と対比して、現代日本の隘路(あいろ)を打開するための博士課程人材育成政策を提案したい。
大学院、まして博士課程と言われても、自分には関係のない遠い話と思う人が多いかもしれない。ところが今、世界で必要とされているのは、博士課程レベルの教育を受けた高水準のイノベーター(革新者)だ。中国の台頭やロシアの侵攻などによる地政学の変化、デジタル革命による社会構造転換など転換期を迎えているなかで「既存の方法を変革して新しい社会的価値を産み出す」イノベーションの能力が求められている。
