オミクロン株 医療現場「今までと違う対応を」

人通りが少ない那覇市の国際通り=9日午後
人通りが少ない那覇市の国際通り=9日午後

これまで国内で感染が広がった変異株に比べ、格段に感染力が強いとされるオミクロン株。一方、デルタ株に比べて重症化のリスクは低いとの報告もあり、現場の医療関係者からは「これまでと違った対応が必要だ」と指摘する声が上がっている。

大阪府や兵庫県などで複数の救急指定病院を運営し、一部でコロナ患者も受け入れている医療法人「協和会」(兵庫県川西市)は数日前から、入院患者らの面会を全面禁止とし、警戒を強化している。特に危惧しているのが、スタッフの近親者の間で感染が広がることだ。

従来株の場合、濃厚接触者となった医療従事者は、ワクチン接種済みで無症状なら、業務前の検査で陰性確認することなどを条件に出勤できる特例措置がある。だが、新たな変異株であるオミクロン株の場合は、一般と同じく14日間の自宅待機が必要だ。

同法人では「第4波」の昨年3~6月には出勤できないスタッフが増え、「ギリギリのところで回す状況もあった」(北川透理事長)といい、オミクロン株の感染急拡大では、より厳しい事態に陥る可能性もあるとみている。北川理事長は沖縄県で医療欠勤者が増加している現状に、「家族の感染などで長期間欠勤するスタッフが増えると、救急の受け入れなどにも影響するかもしれない」と医療崩壊への危機感を募らせる。

北川理事長は「今までと同じ方針では対応しきれないかもしれない」と、ワクチン接種の進捗(しんちょく)や、重症化リスクを考慮した対応の再検討の必要性を指摘する。

オミクロン株流行が本格化すれば多数の自宅療養者が発生するとみられ、保健所業務のさらなる逼迫(ひっぱく)も予想される。北川理事長は「今後は、自宅療養者の中から医療が必要な人をいかにすくい上げるかが鍵となる」とし、地域の自宅療養者と病院をつなぐ仕組み作りが必要だと話した。