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新書 『三好一族 戦国最初の「天下人」』

15世紀から16世紀にかけて、阿波(現在の徳島県)から畿内一円に進出した戦国大名の三好家。最盛期を築いた長慶(ながよし)は京都を支配したにもかかわらず、織田信長や豊臣秀吉らに比べ、知名度は圧倒的に低い。

本書では三好一族の栄枯盛衰を追いながら、戦国時代における先進性を説いている。四国から近畿へと飛躍した之長(ゆきなが)から、江戸時代以降の三好家まで紹介するが、やはり中心となるのは長慶の時代。当時将軍だった足利氏との関係から、長慶を最初の「天下人」と指摘する理由を詳しくひもとく。戦国史がさらに面白くなる一冊だ。(天野忠幸著/中公新書・902円)