岡山城にアスベスト 来年度の改修工事で撤去へ

アスベストが使用されていたことが分かった岡山城天守閣=昨年5月、岡山市北区
アスベストが使用されていたことが分かった岡山城天守閣=昨年5月、岡山市北区

 岡山市は27日、市有施設の岡山城天守閣(岡山市)で、屋内の階段の天井の吹き付け材からアスベスト(石綿)が検出されたと発表した。空気中の飛散は確認されていないため開館を続け、来年度予定している耐震改修工事で撤去する。市は9月にアスベストの含有を確認していたが、公表していなかった。

 岡山城は慶長2(1597)年に完成したが、天守閣は昭和20年に空襲で焼失。現在の城は41年、鉄筋コンクリート造りで外観を復元して再建されたもので、地上6階、地下1階。市が9月24日、改修工事の事前調査を行ったところ、地下1階から5階に至る階段の天井部分の塗装に使われた吹き付け材から、アスベストが検出された。

 同月29日に行った簡易測定では、空気中への飛散は確認されなかったという。10月9日により高精度の測定を行った結果、現場の空気1リットルあたりのアスベスト繊維の本数は5本未満で、世界保健機関(WHO)が示す基準(1リットルあたり10本以下)を下回っていた。市は、これまでも飛散はなかったとみている。

 アスベスト検出を公表しなかった理由について、同市観光振興課は「飛散の有無を確認せずに公表することは、変に不安をあおるだけと判断した」と説明している。