スイカ柄ガスホルダー 来月から「リンゴの皮むき工法」で解体

10月から解体されるスイカ柄のガスホルダー=千葉県富里市中沢の東京ガス富里供給所(長橋和之撮影)

 千葉県富里市中沢にある地元名産のスイカ柄のガスホルダーが10月から解体されるのを前に、東京ガス千葉支社はガスホルダーがある同市の富里供給所を報道陣に公開した。平成12年に建設されて以降、市のシンボルとなっていた。解体はリンゴの皮をむくように数カ月かけて行われる。同支社は「長きにわたりスイカホルダーをご愛顧くださりありがとうございました」とコメントしている。

 ガスホルダーは高さ37メートル、直径34メートルで容量は2万218立方メートルと約6千世帯の1カ月分のガスを貯蔵できる。東京ガスが所有するガスホルダーの中でも最大級の大きさだという。

 当時の千葉ガスがガスの安定供給のために、約1年かけて建設した。ガス施設のため、近隣住民の苦情などを懸念した千葉ガスは、外観について当時の富里町に相談。いくつかの候補から「親近感がわき、景観になじむ」とスイカ柄のデザインが選ばれた。定期点検時に塗装を塗り直し、現在の外観を保ってきた。

 平成28年に千葉ガスが東京ガスと統合し、家庭にガスを供給する地下の導管網が整備された。そのため、ガスホルダーは不要になり、平成30年に解体が決まった。昨年3月にはタンク内のガスを全て抜き、ガス工作物の廃止届を経済産業省に提出していた。

 ホームページなどで「市のシンボル」として活用してきた富里市は保存や解体延期を求める嘆願書を東京ガスに提出。しかし、維持に膨大な費用がかかり保存が難しいことから、今年開催予定だった東京五輪の終了後まで解体は先延ばしとなっていた。市の担当者は「解体は残念だが、市の新たなシンボル、観光資源を作っていきたい」と話す。

 千葉支社によると、解体は10月中旬に始まる。11月中旬から下半球、12月中旬から上半球を解体する予定。解体には「リンゴの皮むき工法」が用いられる。リンゴの皮をむくように作業員が巨大なガスホルダーの周りを回りながら工具でリンゴの皮をむくように切断する。鉄板は厚さ約35ミリと分厚いが、重みで下に落ちていく様子がリンゴの皮のように見えるという。

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