首相会見全文

(5)「拉致問題、ありとあらゆる可能性、さまざまなアプローチ、全力尽くしてきた」

会見で辞任の意向を表明する安倍晋三首相=28日午後、首相官邸(春名中撮影)

 --外交問題について。北朝鮮による拉致問題、日露平和条約交渉、結果を出せなかったことは痛恨の極みだと言ったが、第1次内閣と合わせて8年8カ月の間に解決できなかったことについて反省すべき点はなかったか。次の政権に向けて、期待することは。今日の会見では、プロンプターを使用していないが、どういう気持ちで会見に臨んだのか

 「いや、いいです、いいです。あのプロンプターはですね、これは世界でいろんな指導者が使っているものでありまして、私も使って参りましたが、今日は、このギリギリまでですね、これ、原稿が決まってなかったということもあり、私も推敲(すいこう)しておりましたのでこうした形になりました。そして拉致問題について、別のやり方があったのではないかというご質問ですね。この問題は私、ずっと取り組んできました。そう簡単な問題ではもちろんないから、今でも残っているわけであります。

 ありとあらゆる可能性、さまざまなアプローチ、私も全力を尽くしてきたつもりであります。その中で例えば、かつては日本しかこれは主張していませんでした。でも国際的にこれは認識されるようになりました。私も努力をしてきた。アメリカの大統領が北朝鮮の首脳と金正恩(キム・ジョンウン=朝鮮労働党)委員長とですね、一対一の場面でもこの問題について言及し、また習近平(中国国家)主席も言及し、そして文在寅(韓国)大統領も言及する。これは今までになかったことであります。

 ただもちろん、それによって結果は出ていない。でも私は最善の努力をしてきた。ただ、ただですね、申し上げましても、ご家族の皆さまにとっては結果は出ていない中において、お一人お一人とお亡くなりになっていく。私にとっても本当に痛恨の極みであります。常に私は何かほかに方法があるのではないかと思いながら、あらゆる、これは何をやっているかは残念ながら、特にこういう外交においてはそうなんですが、ご説明できませんが、いわば考え得るあらゆる手段をとってきているということは申し上げたいと思います。

 -通算でも連続でも歴代最長政権となったが、この間、官僚の忖度(そんたく)や公文書の廃棄・改竄(かいざん)など負の側面も問われた。国民に疑問を待たれたさまざまな問題に対し、歴史が判断する材料としての公文書管理、十分な説明責任を果たせたと考えるか

 「公文書管理については安倍政権においてさらなるルールにおいて徹底していくことにしています。また国会においては相当、長時間にわたって今、挙げられた問題について私も答弁させていただいているところでございます。十分かどうかについては国民の皆さまがご判断されるんだろうなと思っております」

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