石造りの街並みが美しい旧市街が世界遺産にも登録されているエルサレムは、ユダヤ教の「嘆きの壁」のほかキリスト教、イスラム教の聖地だが、国際的にその地位は定まっていない。イスラエルが首都と主張する一方、パレスチナ側も旧市街を含む東エルサレムを将来の首都と位置づけているためだ。
現在は治安が保たれているが、過去には対立に起因し、双方から死傷者が出る事件の現場となったこともあり、街には機関銃を手にした兵士や警察官の姿もみられる。世界からユダヤ教徒や観光客が足を運ぶ嘆きの壁でも、厳重な手荷物検査が行われる。
対立には宗教的な背景もあり、第三者が問題の全体像を捉え、理解するのは容易ではない。ホテルスタッフのイスラエル人、ゼーブ・リベツキーさん(37)は「和平が必要なことは理解しているが、実際はそう簡単なことではない」と話す。
ホロコーストを乗り越え、向き合ってきたイスラエルが直面する難題。エルサレムは、そんなイスラエルを象徴するかのような街だった。



