外交・安保取材の現場から

AIの軍事利用をタブー視するなかれ

 国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)などはこうした兵器が国際人道法に抵触する可能性を指摘し、国際法による全面的な禁止を求めている。非政府組織(NGO)を中心とした国際的な規制を求める取り組みは「ストップ・キラーロボット」キャンペーンと呼ばれ、国連で昨年11月に初の政府専門家会合が開催されるきっかけとなった。

 ただし政府専門家会合では、規制をめぐる各国の思惑が交錯し、議論が収束する見通しは立っていない。AIの分野で先行する米露は規制の導入に慎重な立場で、規制が自国のAI開発の足かせとなることを危惧する。

 一方、AI開発で後れをとる南米などは規制の導入に積極的で、慎重派と推進派の隔たりは大きい。中国も推進派に賛同しているとされるが、「使用禁止」を主張しているだけで「開発・所持」には踏み込んでいない点に注意が必要という。

 日本は「完全自律型の致死性兵器の開発を行う意図はない」と表明した上で、議論の継続を訴えている。

 日本国内でも「ストップ・キラーロボット」キャンペーンと足並みをそろえたNGOなどの動きがあり、国会議員による超党派の勉強会も立ち上がった。今年11月に開かれた2回目の会合には公明党の遠山清彦衆院議員(49)が発起人の一人として参加し、AI専門家も招いて意見交換が行われた。

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