与党が今国会での成立を目指す憲法改正の手続きを定めた国民投票法改正案が会期末(6月20日)との兼ね合いで迷走している。立憲民主党と国民民主党も協力して6日に改正案を共同提出するはずだったが、両党が「会期内成立の見込みがなくなった」と難色を示すようになったからだ。改正案提出は来週以降に先送りされ、成立には会期延長が不可欠な情勢となり、与党幹部は苦悩を深めている。
与党は7日の衆院憲法審査会幹事懇談会で、立民と国民に共同提出を改めて呼びかけたが、両党は現時点で応じない方針を伝えた。
「本当に腑に落ちない。早くやればよかったがズルズル来て、今になって会期が足りないとか…。もっと協力していただきたい」
衆院憲法審で与党筆頭幹事を務める中谷元・元防衛相(自民)は幹事懇後、記者団の前で、両党の対応に不満をあらわにした。
改正案は、洋上投票の拡大など平成28年の公職選挙法改正の内容を反映させるものだ。共産党を除く各党は反対しておらず、5月31日には与党と立民、国民などが今月6日に共同提出することで合意した。
ところが、立民など野党6党派の国対委員長は1日の会談で、早期の審議入りを認めないことで一致した。会期末に向け与野党攻防が先鋭化する中で、憲法改正手続きは進められないとの判断に傾いたからだ。
与党には、提出を強行すれば10日投開票の新潟県知事選に影響するとの懸念があり、立民、国民両党に対し、改めて12日の共同提出を水面下で打診している。ただ、憲法審の定例日は衆参とも週1回しかなく、審議時間などを考えると、12日に提出しても会期末の20日までの成立は難しい。
自民党幹部は「会期延長に関する具体的な方針が決まらなければ、立民などを抜いて強行的に改正案提出に踏み切るかどうかも判断できない」と苦悩している。



