【ニューデリー=森浩】インド洋の島嶼(とうしょ)国モルディブ最高裁は6日夜、野党指導者であるナシード元大統領ら政治犯9人の釈放を命じた決定を撤回した。ヤミーン政権は5日に非常事態宣言を出した直後に最高裁長官を拘束しており、圧力によって判断が覆った可能性がある。ナシード氏は混乱収拾のためインドに介入を求めており、親中国的な現政権の出方次第では、インド洋での中印の戦略にも影響を与えそうだ。
1日の最高裁決定は、9人の釈放を命じたほか、議員資格を停止された国会議員12人の復権を求めた。ヤミーン大統領は決定に従わない意向を示し、最高裁長官や、対立するガユーム元大統領らを次々と拘束。反発した野党支持者が抗議デモを展開している。
AP通信などによると、1日の決定を取り消した6日夜の最高裁の判断は、拘束された判事をのぞく3人によるもの。撤回の理由は「大統領の懸念を考慮した」などとされており、強権的な手法を強めるヤミーン氏の圧力が垣間見える。



