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来年2月9日に韓国で開幕する平昌(ピョンチャン)冬季五輪・パラリンピックをめぐり、会場周辺の都市で宿泊施設の宿泊料金が高騰している。最も安いゲストハウスなどの簡易宿所が1泊2万円以上、ビジネスホテルでは通常の10倍以上となる1泊10万円超を提示するところも。開幕まであと70日あまり。特需を当て込んだ「五輪相場」が客足を遠のかせる懸念もあり、現地当局は対策に乗り出した。(桑村朋)
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インターネットの平昌五輪公式サイトには、宿泊施設予約ページがある。日、中、仏、英、韓の5カ国語に対応しており、「開催地付近1時間以内(90キロ)には観戦のために十分な客室の宿泊施設があります」などと書かれている。
しかし、「宿泊」ボタンを何度かクリックしなければ宿情報は出てこず、ホテルリストのページが出ても結果は「なし」。日本の予約サイトで大会期間中(来年2月9日〜25日)に宿泊可能な宿を検索すると、本来は1泊数千円のゲストハウスのドミトリールーム(相部屋)が1泊2万円以上と表示。通常のホテルより安く泊まれる「民泊」を紹介した世界的なサイト「エア・ビー・アンド・ビー」でも、開催地の平昌郡や近隣の江陵(カンヌン)郡、旌善(チョンソン)郡は多くが予約で埋まっている。
旅行関係者によると、現地のホテルは各国の旅行代理店が早い段階から押さえており、日本では平昌五輪指定旅行代理店の3社(JTB、近畿日本ツーリスト、東武トップツアーズ)が主に扱う。宿泊費は現在、「1泊1万円以下のビジネスホテルが8万〜10万円超」(JTB担当者)になっているという。