映画深層

こわもてだけじゃない 俳優、國村隼は世界が舞台 こんどはベルギー映画に出演 

ベネチアで「ジュン」のかけ声

 国内外を問わず、数多くの映画人と仕事をこなしてきた。出演本数は「改めて数えたことはない」ほどたくさんあるが、その出発点とも言えるのが、マイケル・ダグラス、高倉健、松田優作らと共演した「ブラック・レイン」だ。それ以前にも「ガキ帝国」(1981年、井筒和幸監督)などに出てはいるものの、「フレームの中のリアリティーといったものを教えてくれたのは、リドリー・スコット監督なんですよ」。

 その後はしばらく、香港映画への出演が続く。そうやってだんだんと現場を体感した後、日本の監督との仕事が増えていった。

 「僕にとっては海外も国内も違和感は全くない。あるとすれば言葉の壁くらいですが、それもようしたもんで、3年くらい香港でそんなことをしていると、通訳がいないときはやっつけの英語で、何となくコミュニケーションができるようになる。当時は関西に住んでいたが、新幹線で東京に来るよりも、香港まで飛行機で3時間の方が近しい感じがしていました」

 國村に言わせると、映画というメディア自体、世界中をひとり歩きするのだという。そのことを強く実感したのは、2013年に主役を務めた「地獄でなぜ悪い」(園子温監督)でベネチア国際映画祭に招待されたときだった。レッドカーペットを歩いていると、遠くの方で10人前後の若者が「ジュン、ジュン」と叫んでいる。「呼んでいるよ」と促されて、え、俺なの? と手を挙げたら、ドーッと盛り上がった。

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