夏に雷が多発する上州では、地元でおなじみの「上毛かるた」に「雷(らい)と空風(からっかぜ) 義理人情」と詠まれ、雷神を祭った神社も多い。館林市上三林町の「雷電神社」にある明治時代の絵馬には、赤い稲妻が幾何学的に鋭く描かれている。祈りを込めた造形の現代的なデザイン感覚に驚かされる。
雷に伴う音や光、電気をモチーフにした作品も紹介されている。フランスの画家、ラウル・デュフィ(1877〜1953年)の版画「電気の精」もその一つ。軽快な作品で人気があったデュフィは、1937年のパリ万国博覧会「電気館」のために壮大な壁画「電気の精」を制作した。発電装置のような大型の機械の上には、稲妻のようなものが光る。作品には、ニュートンやエジソンら科学の進歩に貢献した100人以上の人物が登場。ブルーを基調にした画面は、電気がもたらす明るい未来をたたえる雰囲気に包まれている。展示作品の版画は壁画を基に後に制作された。



