生き残り賭けた神戸空港…利用客伸び悩み、続く赤字 運営権売却が希望の道

神戸空港の運営権売却に向け、企業を対象に開かれた実施方針の説明会=神戸市中央区

 神戸空港は開港以来、厳しい経営を余儀なくされている。旅客数は開港時の需要予測の半分にとどまり、管理収支は実質赤字が続く。先行きが見えないなか、市は打開策として、関西国際と大阪(伊丹)の両空港を合わせた3空港一体運営に期待を寄せている。

 空港の旅客数はこの10年間で、需要予想を上回ったことがなく、ピークは開港2年目の平成19年度に記録した約297万人。27年度は約253万人で、開港前に予測した年間434万人の約半数にとどまった。

 空港の管理収支も21年度以降、7年連続で赤字。空港建設の市債残高(今年度末見込み)は約191億円で、企業会計「新都市整備事業会計」からの借入金残高は約245億円にのぼる。

 市は、空港建設のために借り入れた市債の償還として、空港島の企業用地82・8ヘクタールの売却収入を充てるつもりだった。しかし、現在までに売却や賃貸契約を結ぶことができたのはわずか計8社で、企業用地の約9割が売れ残っている状況だ。

 さらに着陸料も伸び悩んでいる。22年には日本航空(JAL)が撤退、26年には全日本空輸(ANA)が貨物事業を終了。航空機が小型化したことなども追い打ちをかけた。

 こうした課題を抱えるなか、市は関西3空港の一体運営を目的とした運営権の売却に打って出た。市としては経営の効率化や空港の利便性向上のほか、運用時間や発着枠の規制撤廃につなげる狙いがある。

 神戸空港は国内便のみで、発着便の枠は1日30往復、運用時間は15時間という制限がある。市はこれまで国に対し、規制緩和を要望してきたが、開港から10年がたった今も変わらず、民営化が規制緩和への突破口になるとみている。

 久元喜造市長は「将来的には24時間運用というポテンシャルもある。3空港一体運営で関西全体の航空需要を伸ばし、関西経済の活性化と発展につなげていきたい」と期待を示した。

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