■託した「百合子対策」
「五輪相には心機一転、東京選出の丸川(珠代)大臣にお願いします」
3日夜、第3次安倍再改造内閣を発足させた後、首相官邸で記者会見に臨んだ首相の安倍晋三は、4年後の東京五輪・パラリンピックに向けた決意を口にした。
3日前の7月31日、五輪の舞台となる東京都には新たなトップが誕生していた。自民党と決別して都知事選に勝利した元防衛相の小池百合子だ。小池は、膨張した五輪予算の適正化を掲げ、選挙戦を勝ち抜いた。元首相で東京五輪組織委員会会長の森喜朗との不仲も伝えられる。東京五輪成功の鍵は、両者の間に立つ五輪相が握るといっても過言ではない。
丸川の所属する細田派は、森がかつて領(りょう)袖(しゅう)を務めた縁がある。安倍は「機転が利く」とされる丸川にその重責を担わせる白羽の矢を立てた。
丸川の登用の陰では別の動きもあった。内閣改造を翌日に控えた2日夜、五輪相の遠藤利明は、しきりに自らの携帯電話を気にしていた。ニュースでは続々と「留任」が報じられ、該当者には安倍の電話がかかっていた。しかし、遠藤の携帯はついに鳴らなかった。



