維新の党の柿沢未途幹事長は29日、自民、公明、民主各党の幹部を個別に訪ね、安全保障関連法案の対案に関する協議を申し入れた。対案を正式に決定した上で3日に詳細を説明する予定で、各党は説明を受けることには同意した。ただ、対案は政府案よりも集団的自衛権行使の要件が強く、遅くても7月中旬の衆院通過を目指す政府・与党との修正協議は内容、時間ともに困難な情勢だ。
柿沢氏は各党との会談で、政府案の集団的自衛権を行使すべき「存立危機事態」の武力行使の新3要件について、「拡大解釈の余地があまりにも大きい。きちんと歯止めをかける」などと口頭で説明した。
維新は憲法の枠内で行使を認める対案とする考え。「存立危機事態」の表現を外し、自国の防衛のため「条約に基づき、わが国の周辺で活動する軍隊」への攻撃を排除する場合に限定するなど、政府案よりも行使の要件を厳格化する方向で最終調整している。
自民党の谷垣禎一幹事長は会談で「しっかり検討したい」と応じた。ただ、早期の衆院通過を目指す同党は対案を早く出すよう求め、公明党幹部も「早く機関決定してもらわないと対応できない」と語った。
長妻昭代表代行らが応対した民主党は、対案に含まれる領域警備法案が過去に同党と共同提出した法案であるとして、与党と共同提出しないよう牽制した。法案を違憲とする民主党と維新の隔たりは大きく、協議は進展しない見通しだ。



