「もしドラ」ならぬ「もしトラ」。もし米大統領選で、共和党のドナルド・トランプ候補が勝利したら…というまさかの事態を、ベストセラー経済小説にひっかけて表した言葉だ。10月ごろから主に経済メディアで冗談めかして使われていたが、図らずも今回、その大番狂わせが実現してしまった。
この問題に関する紙の論壇誌での論考は、おおむね来月発売の1月号を待たなければならない。だが近年はこうした大ニュースに際しては、多くの識者がインターネット上で間髪を入れず見解を示し、甲論乙駁(こうろんおつばく)の沸騰状態と化す。
その中で特に注目されたのが、大統領選の結果判明の当日に発表された国際政治学者・三浦瑠麗「『トランプ大統領』誕生」(「山猫日記」11月9日)。多くのメディアや識者が今回の大統領選の見通しを誤った理由について、従来民主党が地盤としていた北部産業州に関する情勢判断ミス、また世論調査が人々の本音を反映していなかったことに加えて、「最も本質的な見誤りは、トランプ現象の核心を理解できなかったことです」と指摘する。