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【プロ野球通信】阪神の佐藤輝、楽天の早川は“大当たり” 今季のドラフト1位通信簿

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広島戦の五回、プロ初の4番で逆転満塁本塁打を放つ阪神・佐藤輝=甲子園(水島啓輔撮影)
広島戦の五回、プロ初の4番で逆転満塁本塁打を放つ阪神・佐藤輝=甲子園(水島啓輔撮影)
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 新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が6月までずれ込んだ昨季と違い、平常通り3月26日にスタートした今季のプロ野球。プロの道に足を踏み入れたばかりの若手が着実に存在感を示している。コロナ禍で視察などが満足に行えない中、各球団が熟考して将来を託した今季のドラフト1位指名選手たち。約1カ月の戦いを振り返る。

 1位指名はプロ野球で大成する約束手形ではないが、4球団が競合した阪神・佐藤輝明(近大)は別格の輝きを既に放っている。

 2日の阪神-広島。矢野監督に「体験入部」とプロ初の4番打者で送り出された佐藤輝は五回に迎えた第3打席、2ボール2ストライクから広島のプロ10年目の右腕、野村の129キロチェンジアップをバットですくい上げるように、最後は右手1本で8号満塁弾を右翼ポール際に運んだ。

 「4番はチャンスで打席が回ることが多いから最高の結果を出せてよかった」と佐藤輝。新人が初めて4番に入った試合で満塁弾を放つのは史上初だ。重圧のかかる場面での千両役者ぶりに矢野監督も「何か持っている」と絶賛する。

 現状のペースでいけば、シーズン本塁打は40本に迫る。「アニキ」と称され、幼少期からあこがれてきた金本知憲氏のような頼れる存在となりつつある規格外のルーキーは2005年以来のリーグ制覇を目指す猛虎を牽引する。

 佐藤輝と同じ4球団競合だった楽天の左腕・早川隆久(早大)も上々のスタートを切っている。8年ぶりの日本復帰となった田中将、涌井、則本昂、岸といった30代の実力者が並ぶ先発ローテ入りした。

 3月28日の日本ハム戦でプロ初登板すると、最速155キロの直球を軸にスライダー、カーブ、カットボールと持ち球を駆使し、6回を投げ抜き、被安打4、8奪三振の無失点で初勝利を手にした。

 名投手だった石井監督が「プロで何年もやっているようなマウンドさばきをする」とほめたたえる投球は研究熱心さの表れでもある。田中将や涌井の投球映像を分析。「自分と違うタイミングで力を入れている。すごく勉強になる」と早川。まだまだ白星を積み重ねそうだ。

 そんな早川と2日に投げ合ったのがロッテの鈴木昭汰(法大)。4月25日のソフトバンク戦で初勝利を挙げた勢いでマウンドに上がったが、楽天戦では五回途中4失点で降板。「相手もどんどん研究してくる」と鈴木。早川は東京六大学野球でも投げ合った左腕同士。負けるわけにはいかない。

 4月28日のソフトバンク戦で初勝利を手にしたのは日本ハム・伊藤大海(苫小牧駒大)。駒大を1年で中退し、地元北海道の苫小牧駒大に入り直した右腕は5試合32回を投げ、41奪三振(6日時点)の力投を見せている。

 抑えの大役で結果を出しているのが広島・栗林良吏(トヨタ自動車)だ。フランスアのけがもあって、抑えに抜擢されると「2点差なら1点はオーケーと考えて、勝てる投球ができたらいい」とゆとりを感じさせる制球力を発揮。4日までに14試合に登板、被安打3、奪三振は21で無失点を続ける。

 デビューから14試合連続無失点は2019年のソフトバンク・甲斐野を抜き、1966年のドラフト制導入後の新人最長記録となる快挙だ。

 デビューした投手陣で苦しんでいるのはDeNA・入江大生(明大)。6日現在で4試合に先発も防御率7・85でいずれも敗戦投手だ。開幕1軍を逃した巨人・平内龍太(亜大)も中継ぎで2試合登板も防御率8・31。「意識してみてはいないけど、ニュースとか新聞記事とかで出ているし、自然に入ってくる」と平内は他のドラ1選手の活躍を刺激に成長を誓う。

 西武・渡部健人(桐蔭横浜大)はデビュー戦となった4月4日のソフトバンク戦で2点本塁打を放ったものの、その後5試合は快音なく、プロ通算ではこの1安打のみ。ソフトバンク・井上朋也(花咲徳栄高)、オリックス・山下舜平大(福岡大大濠高)、中日・高橋宏斗(中京大中京高)、ヤクルト・木沢尚文(慶大)は飛躍の時を待ち、ファームで牙を研ぐ。(運動部 五十嵐一)

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