そのころの記憶が残っているのだろうか。それとも、W杯本大会に連続出場するようになり、幻想が植え付けられたのか。最終予選の前段階に位置する予選は大勝続きで首位通過して当たり前と思われるようになっている気がしてならない。
今回の予選初戦のシンガポール戦、第2戦のカンボジア戦で露呈した「引いて守りを固めた相手をどう崩すか」との課題も、今回の予選に始まったことではない。これまでの予選を見ても、特定の相手以外からはそんなに得点は奪えておらず、ゴールをこじ開けるのに四苦八苦してきた。
そう考えると、シンガポール戦で0-0、カンボジア戦で3-0と消化不良に終わったチームが第3戦のアフガニスタン戦で6-0と大勝できたのも、「アジア対策」が実り始めている証拠と手放しで喜ぶことはできない。「引いて守りを固める」にもいろいろあり、アフガニスタンはシンガポールやカンボジアほどどん引きしなかっただけのような気がする。
そもそも、広大なアジアをひとくくりにして「アジア対策」と称するのもどうか。東アジアですら、日本と韓国、中国ではサッカーのスタイルが異なる。同じように、中東や東南アジアも国によって違いがあると考えるべきで、例えば、アフリカからの帰化選手が多いカタールは身体能力が高く、イランはドイツやオランダで育った選手で構成されるようになっている。
まだ2次予選。されど真剣勝負のW杯予選。慌てず、騒がず、自らのチーム力の底上げを図るのが肝要な気がする。



