専門医によると、過剰なダイエット意識やストレスが背景にあり、最近は若い女性だけでなく、児童や中高年、男性にまで拡大する傾向にある。半面、専門的に治療する病院は少なく、患者が遠方まで通ったり十分な治療を受けられなかったりするといい、25年、専門医の有志らが公的な治療拠点の設置を求めて、約2万4千人の署名を同省に提出。今年度中の事業化が決まった。
だが、同省が昨年夏から設置を希望する都道府県を募ったところ、今月5日時点でも応募がない状態。関係者は「病院側はやる気で手を挙げているが、自治体が難色を示している」と明かす。
1カ所あたり600万円の運営費を国と都道府県で折半する仕組みが敬遠されており、ある自治体担当者は「恒久的な施設であれば地方にも恩恵があるが、これはモデル事業。なぜ自治体が費用負担するのか。摂食障害が緊急性の高い病気なのかどうかも国から納得できる説明がない」との言い分だ。基幹センターは都道府県の意向にかかわらず指定できるため、同省は「基幹センターだけでも年度内にスタートさせる」としている。
署名活動を推進した団体「日本摂食障害協会」事務局代表で、なにわ生野病院(大阪市浪速区)の生野照子医師(71)は「早期に適切な治療を受けられず、若い人が不妊症などの後遺症に苦しんだり命を失ったりしている。関係自治体は前向きに検討してほしい」と話している。



