北朝鮮による拉致問題解決に向けた講演会が21日、熊本県庁で開かれた。今年は再調査で日朝が合意し、拉致被害者の家族らは、再会を夢見て期待を高めた。だが、これまでのところ、明るい便りは届かない。講演会で拉致被害者、松木薫さん(61)=拉致当時(26)=の姉、斎藤文代さん(69)=菊陽町=らは「被害者が帰ってくるその日まで、拉致問題に関心を持ち続けてほしい」と訴えた。(谷田智恒)
「拉致されて35年」
斎藤さんは「家族の声」と題して、進展しなかった拉致問題への苦しい胸の内を切々と訴えた。
松木さんと斎藤さんの母、スナヨさんは今年1月亡くなった。享年92。病床で最期まで松木さんとの再会を待ち望んでいた。
斎藤さんは「薫が拉致されて35年、本当に長い年月が過ぎた。母は薫と会うことなく、父のもとへ旅立った。21年間、看病した思い出があり、涙が出てきます」と母の無念を代弁した。



