東日本大震災の被災地の力になりたいと、県立「山の学校」(宍粟市山崎町五十波(いかば))の23期生15人が、市内産の杉で木工ベンチ30脚を製作した。生徒らは19日、宮城県石巻市を訪れてベンチを寄贈する。製作に携わった生徒らは「ベンチが楽しいだんらんを生み、被災者の『心の復興』の助けになればうれしい」と話している。
宍粟市は市域の9割を森林が占めている。同校は1年制で、こうした環境を活用し、森林や造園に関する実習などを通して青少年の健全育成を目指しており、現在は、15~19歳の生徒が寮生活をしながら学んでいる。
平成23年の東日本大震災では、被災地支援として、癒やしになってほしいと鈴虫3千匹を石巻市へ贈った。そうした縁から、今年6月、同市の現状をインターネットなどで調べると、被災者同士がコミュニケーションを取る場所の整備が必要ということが分かり、自分たちの技術を生かした木工ベンチを贈ることにしたという。
生徒らは同月から、1学期の実習の時間のほか夏休み中も学校に来て製作。ベンチの材料となる木材は市内の木材業者が提供し、約3カ月かけて30脚を作り上げた。幅2メートル、奥行き・高さ45センチ。被災地への思いが伝わればと「まごころベンチ」と名付けた。
一行は18日に出発する予定で、生徒の内田巧さん(17)は「たくさんの人の支えがあって、とても温かいベンチになった。少しでもその温かみが伝わり、被災者の方々に元気になってもらえたらうれしい」と話した。
ベンチは、石巻市内で今後整備される公園などへ設置される予定。




