後藤斎知事は26日記者会見して、政府の関係機関地方移転に関する提案募集に、国立研究開発法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(通称NEDO=ネド、川崎市)と、林野庁の「森林技術総合研修所」(本所、東京都八王子市)の本県誘致案をまち・ひと・しごと創生本部(創生本部)に提出すると発表した。県は今年3月の創生本部の呼びかけに庁内検討を重ねてきた。後藤知事は誘致機関の絞り込みについて「山梨にふさわしく、県発展につながる機関である」とした。
創生本部の募集要項では、政府関係機関の地方移転は東京圏一極集中を是正して、地方における「しごと」と「ひと」の好循環を生み出すことを目的としている。このため提案資格があるのは東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)以外の道府県。
県が誘致を目指すNEDOはエネルギー・環境問題解決と産業技術力強化を使命に、産学官連携による技術開発プロジェクトを実施、実用化につなげる国内最大の研究開発機関。森林技術総合研修所は森林・林業行政にかかわる職員の総合研修を実施する国の研修機関。
後藤知事によると、NEDOについては移転後の県のメリットを全国から訪れる研究者、企業との交流を通じて本県産業振興に大きく貢献でき、リニア中央新幹線開通後の企業誘致、移住希望者のモデルケースに波及効果が期待できる。国のメリットとして、新幹線開通後には首都圏のほか中京圏、関西圏からのアクセスが向上し、3大都市圏の中間地として全国からの交通の利便性が向上。県内の太陽光発電施設の実証や燃料電池の研究開発を進める山梨大との連携が密接となり、新エネルギー開発・普及が加速できるとしている。移転先として新幹線新駅に近い甲府市の県工業技術センターに併設することを提案する。
森林技術総合研修所の移転後の県のメリットについては、国家レベルの高度研修機能誘致で県内の技術者養成が可能となり、全国から訪れる研修生により本県の多様な森林の魅力が発信され、交流人口が増える。国のメリットでは多様な森林植生を持つ県有林を研修フィールドとして使用でき、県内林業施設を活用したコンパクトかつ効率的な研修が可能。日照時間が長い県特性、降雨日数が少ないなど実技演習に適した気象条件にあるとしている。候補地として甲府市、大月市、富士川町を提案する。
県では提案締め切り日の今月末までに誘致案を創生本部事務局に提出。11月ごろに国における有識者会議、意見聴取があり、来年3月に移転機関の基本方針が決定される見通し。



