清水直行のベースボール・ライフinNZ

世界へ 新たな挑戦がスタート 中学年代の硬式「ポニーリーグ」を設立

【清水直行のベースボール・ライフinNZ】世界へ 新たな挑戦がスタート 中学年代の硬式「ポニーリーグ」を設立
その他の写真を見る (1/4枚)

 野球人口の裾野拡大へ、新たな挑戦が始まった。米国発祥で、日本でも親しまれている中学年代の硬式野球リーグ「ポニーリーグ」のニュージーランド協会を立ち上げることになったのだ。もちろん、私もボードメンバーとして、携わることになった。

 きっかけは今春のことだった。アジア太平洋地域での普及拡大にも力を入れている日本協会の事務局から、ニュージーランド野球連盟に一通のメールが届いた。私がニュージーランドで野球振興の活動をしていることもあり、現地でリーグを発足できないかという提案だった。

 日本では、ポニーリーグだけでなく、シニアやボーイズといったプロ野球選手を数多く輩出している中学年代のリーグが存在し、底辺での野球人口を支えている。しかし、ニュージーランドではこうした組織がこれまで一つもなかった。

 現地で野球の普及を目指す上で、いつも痛感させられることがある。それは、子供たちに「世界」とのつながりを感じさせてあげることが、なかなかできないことだ。これまでにも年代別の世界大会などへ積極的に子供たちを派遣してきたが、まだまだ機会が足りない。

 練習の先に、成果を披露できる舞台が用意できなければ、子供たちの目標も生まれない。ポニーリーグは毎年、米国で世界一を決める大会も行われる。ニュージーランドで優勝したチームは、アジア太平洋地域での大会に出場でき、勝ち上がれば世界の頂点へと駆け上がることもできる。

 「これは大きなチャンスだ」。そう思った私は6月に日本へ一時帰国した際、東京駅に隣接したビルにある日本協会を訪れ、リーグ立ち上げに関心があることを伝えた。協会のスタッフも好意的で、資料などを持たせてくれた。ニュージーランドに戻り、「子供たちの次のステップになるはず」と関係者らにプレゼンテーションを行った。野球に熱心な「日本人会」の人たちにも協力を求めた。

 結果、日本人が立ち上げた現地企業が「スポーツ事業部」を発足させ、その中にニュージーランド協会の事務局を置いてくれることになった。まずは私も生活しているオークランドに2チームほど作ることからスタートさせるプランができた。

 9月にはポニーリーグ発足の調印式が現地で行われる予定だ。

 まずは、リーグに参加する子供たちに、世界で戦える土壌を培っていけるように指導をしていきたい。そして、いつの日か、ポニーリーグの国際大会そのものをニュージーランドに呼びたいと思っている。ニュージーランドで盛んなラグビーと同様、「野球は世界から人を呼べるスポーツなのだ」ということを現地の人たちに示したい。そうすれば、もっと野球の魅力も伝わると思う。

 大きな目標へ近づくための最初の一歩を踏み出すことができそうだ。

 ニュージーランドで野球振興や普及に携わるようになり、日本式の野球の素晴らしさをもっと世界へ広めたいとの思いからだった。人間教育に通じる日本の野球の素晴らしさを、どちらかといえば勝利至上主義に走りがちなイメージがあった中国の人から伝えられたことに胸が熱くなった。

 海外で日本野球の活動をしている私の意見にも熱心に声を傾けてくれた。アイデアは頭の中にたくさんある。形にすることの難しさを常に味わってきたが、これだけ熱心な人と手を取り合えば実現できることも多いのではないかと期待を抱けた。とても有意義な時間を過ごせた。

 ■清水直行(しみず・なおゆき)1975年11月24日生まれ、京都市出身。東芝府中を経て、99年千葉ロッテ入団。2002年から5年連続2桁勝利を挙げるなどエースとして活躍し、05年の日本一に貢献した。10年から横浜DeNA。通算105勝。アテネ五輪、第1回WBCで日本代表。引退後はニュージーランドに渡り、同国野球連盟のゼネラルマネジャー補佐兼代表統括コーチを務める。

Google検索で「産経ニュース」を優先表示。ワンクリックで簡単登録

会員限定記事

会員限定記事一覧

スポーツランキング

  1. <速報中>巨人、横浜高・織田翔希を強行指名 ドラフト会議2026 全球団1位決まる

  2. 広島は「ゾンビたばこ」の影響も 新体制の中日は野手中心か ドラフトでの補強ポイントは セ・リーグ編有料会員記事

  3. ソフトB、2年連続のサプライズも 西武は投手一本釣りか ドラフトでの補強ポイントは パ・リーグ編有料会員記事

  4. 異例の1位指名公表なし 米挑戦表明の織田翔希強行指名は? 22日夕にドラフト会議

  5. U16大会エントリーミス 保護者が日本陸連に再発防止を要請 選手の手紙に有森会長が涙

  6. ドジャース佐々木朗希「予兆もなく急に。徐々に広がり、厳しいかなと」 一問一答

  7. 西山実沙、岡村真を3種目で起用 体操世界選手権の女子団体、杉原愛子は2種目

  8. ドジャース編成本部長、大谷の手術は「選択肢にない。来年も投げる」 シーズン総括会見

  9. 台湾閣僚が愛知・名古屋アジアパラ公式行事すべて辞退 参加証の区分変更に「不満と遺憾」

  10. 新庄監督の去就はシーズン後に協議 日本ハムオーナー「ノーだという理由は見当たらない」