安倍晋三首相が、いよいよ憲法9条改正への意欲を鮮明にし、「2020(平成32)年の施行」と具体的な目標まで設定した。首相がここまで言及したのは、国民投票と国政選挙の「ダブル選挙」が念頭にある。「加憲」を掲げる公明党に配慮して、長年の持論の実現に向け動き出したのだ。(酒井充)
憲法改正は、衆参両院の3分の2以上の賛成による原案の発議が必要だ。発議ができたとしても、国民投票で過半数の賛成を得る必要がある。鍵を握るのは国民投票を行うタイミングだ。時機を逸して国民にノーを突き付けられれば、安倍政権の退陣はおろか、憲法改正の道は半永久的に遠のくことになりかねない。
最初の好機となるのが、衆院解散・総選挙と国民投票だ。首相は平成30年9月、自民党総裁としての2期6年が終わる。党則改正で可能になった3選への出馬は既定路線だ。同年12月には衆院議員の任期も満了する。総裁選で勝利し、衆院選で憲法改正を掲げて国民投票と同時実施すれば、高い内閣支持率を背景に国民の信を得る道も開ける。




