阿比留瑠比の極言御免

半世紀、変わらぬ国会環境の低次元 安倍首相は祖父「岸信介」を超えられるか

 安倍晋三首相の母方の祖父、岸信介元首相が実に面白い。昨年10月と11月に相次いで刊行された「岸信介の回想」(文芸春秋)、「岸信介証言録」(中公文庫)をひもとくと、率直な語り口から時代を超えた政治の普遍的な実相がありありと伝わってくる。

安保など共通項

 第1次安倍政権のころ、多くの政治家を間近で見てきた当時の政府高官に、こう言われたことがある。

 「安倍さんと岸さんが似ているという人が多いが、岸さんは『両岸』と呼ばれるほど融通無(む)碍(げ)だった。安倍さんの真っすぐさはむしろ、『昭和の吉田松陰』といわれた父方の祖父、安倍寛(元衆院議員)の資質を受け継いでいる」

 その時はそういうものかと思ったが、両書を読んでやはり安倍首相と岸氏の考え方や目指す方向性、世界認識には共通項がかなりあると改めて実感した。

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