風を読む

「雇用」言い募るトランプ氏「私は神が創造した最高の雇用創出者になる」 論説副委員長・長谷川秀行

 トランプ次期米大統領が当選後初めて開いた記者会見で強く印象づけたのは、雇用確保に向けた強硬な姿勢だった。

 「私は、神が創造した最高の雇用創出者になる」

 過激発言で米国民の支持を集めたトランプ氏らしく、いかにも大仰な言いぶりである。

 そのトランプ氏に限らず、米国では元来、雇用に重きを置いて政策を講じる傾向が強い。

 1946年制定の雇用法には政府が最大限の雇用を目指すことが盛り込まれた。第二次大戦後に大量失業が懸念されたことが、政府の責任を明確化する動きにつながったのだという。

 この流れは米連邦準備制度理事会(FRB)にも受け継がれた。FRBのデュアル・マンデート(2つの使命)といわれる金融政策の目的は「雇用の最大化」と「物価の安定」だ。法的な目的規定が物価安定だけである日銀との大きな違いだ。

 だからといって、トランプ氏のやり口は容認できない。海外に工場を建てるなら高い税を課す。そんな恫喝(どうかつ)まがいの露骨な経営への介入は、個々の企業の自由な経済活動で繁栄を謳歌(おうか)してきた大国の次期指導者のものとは思えない。

Google検索で「産経ニュース」を優先表示。ワンクリックで簡単登録

会員限定記事

会員限定記事一覧

オピニオンランキング

  1. <主張>免許証「流用」 匿流対策の邪魔をするな 社説

  2. <産経抄>世界中の本を読み尽くしたAIは人類に何をもたらすのか無料会員記事

  3. <主張>初の女性棋士 歴史変える快挙に拍手を 社説

  4. <正論>企業は今こそ「増税」に協力を 日本財団名誉会長・笹川陽平無料会員記事

  5. <主張>東京大 象牙の塔に立てこもるな 社説

  6. <正論>高市内閣1年の対外政策評価は 東洋学園大学教授・櫻田淳無料会員記事

  7. <産経抄>中国食材に戦々恐々…日本人が安心して食べられる日は無料会員記事

  8. 米国配慮の金融財政では「サナエノミクス」は心配 「日本ファースト」の経済政策を貫け 愛媛「正論」懇話会講演会詳報 田村秀男特別記者有料会員記事

  9. <産経抄>「受け子」を一人残してカネを受け取る政党 政党助成法改正を無料会員記事

  10. 東京大学 産経「学長選考の説明責任を」 日朝は「初の女性」に期待示す 社説検証