正論

対テロ外科手術としての空爆 東京国際大学教授・村井友秀

 国連によると現代の国家は6つの脅威にさらされている。国家間の戦争、内戦、テロ、核兵器の拡散、地球温暖化、国際犯罪である。現在、多くの先進国にとってテロが最大の脅威になっている。

 しかし、日本で現在進行中の脅威は尖閣諸島をめぐる国家間の争いであり、テロに対する脅威感は薄い。日本では極左暴力集団のテロをゲリラと報道するなど、ゲリラとテロを混同した議論がマスメディアに溢(あふ)れている。世界各地で一般大衆を標的にした自爆テロを行っているテロリストは、ベトナム戦争で米軍を敵としてゲリラ戦を戦ったベトコンではない。

恐怖の破壊こそ究極の抑止法

 ゲリラは小さな戦争という意味である。ゲリラの兵士は捕虜になった場合、民間人を殺傷しない等の戦争法を守る限り、正規軍の兵士と同様に暴行、脅迫、侮辱されない捕虜資格を有している。他方、テロリズムは、非合法な暴力を行使することによって一般大衆に恐怖を与え、政治的目的を達成しようとする犯罪行為である。

 ゲリラは敵の兵士を攻撃するが、テロリストは一般大衆を無差別に攻撃する。テロリストは兵士ではなく犯罪者である。したがって、拘束された場合は捕虜資格を有せず、当事国の刑法によって裁かれることになる。

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