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ハマス、「停戦」受け入れに前向き一定の成果との計算も

 【カイロ=佐藤貴生】イスラエルへの軍事攻撃を続けてきたパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスが、停戦受け入れに前向きな姿勢をみせている。ハマスは衝突を通じてエルサレムにあるイスラム教聖地の「守護者」という立場をアピールしており、その狙いが一定の成果を上げたとの判断も背景にありそうだ。

 ロイター通信によると、ハマス政治部門幹部は19日、「双方の合意の下、この1、2日で停戦が成立するよう期待する」と述べた。

 一連の軍事衝突の発端は、東エルサレムのイスラム教聖地にある礼拝所へのパレスチナ人の立ち入りを、イスラエルが4月中旬から制限したことだった。今月10日には、反発した多数のパレスチナ人がイスラエル治安部隊と衝突し負傷。その報復としてハマスがロケット弾の攻撃を始めた。

 攻撃を聖地と結び付け、イスラエルによるエルサレム支配への抵抗姿勢を示すことで「守護者」の立場を強調する戦術だといえる。

 ハマスとイスラエルの軍事衝突を引き金に、ヨルダン川西岸でもパレスチナ人による反イスラエルデモが起きたほか、イスラエル各地でアラブ系住民とユダヤ人の対立が表面化した。

 ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区を統治するのはパレスチナ自治政府だ。自治政府とイスラエルの和平協議は2014年に中断、自治政府のアッバス議長の求心力低下は著しい。これに対し今回、「守護者」を強調したハマスが、同西岸でパレスチナ人の共感を呼び、勢力拡大の機会をつかんだとの見方もある。

 一方、イスラエルの空爆でハマスが大きな打撃を受けたのも事実。将来の反イスラエル闘争を見据え、矛を収める時期だという考えに傾いた可能性がある。

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