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米露外相が初の直接会談 ブリンケン氏「攻撃的行動には断固対処」と牽制

 【ワシントン=黒瀬悦成】ブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相は19日、訪問先のアイスランドの首都レイキャビクで会談した。バイデン米政権が1月に発足後、米露外相が直接会談するのは初めて。

 国務省が会談後に発表した声明によると、ブリンケン氏は「米国はロシアとより安定的で予見可能な関係を求めている」と述べた上で、ロシアによる米国およびその同盟諸国に危害を加える行動に対しては、バイデン大統領が断固とした行動を取ると強調した。

 ブリンケン氏はまた、ロシア軍がウクライナ国内や周辺地域に展開している問題のほか、ロシア国内で活動する米政府系放送局のボイス・オブ・アメリカ(VOA)とラジオ自由欧州・ラジオ自由に対する銀行口座凍結などの締め付け措置、反体制派指導者ナワリヌイ氏の収監や反政府勢力の弾圧に「深い懸念」を表明したとしている。

 会談では、アフガニスタン情勢や、米露の軍縮・軍備管理を念頭に置いた「戦略的安定」、イランと北朝鮮の核開発問題など、米露が協力を模索できる分野に関しても話し合われた。

 ブリンケン氏は会談の冒頭、バイデン政権がロシアによる米大統領選への干渉や米政府・企業へのサイバー攻撃への報復として大規模な対露制裁に踏み切ったことを念頭に「バイデン大統領は、ロシアの攻撃的行動には国益保護のため対抗手段をとることを言葉と行動で示した」と述べ、ラブロフ氏を強く牽制(けんせい)した。

 対するラブロフ氏は「米露の不和は深刻だ」としつつ、「全ての課題を誠実かつ事実主義で、相互尊重の立場で話し合う用意がある」と述べるにとどめた。

 会談では、バイデン氏が6月の実施を目指すプーチン露大統領との会談に向けた調整も行われたとみられるが、声明では首脳会談への言及はなかった。

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