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英仏を日本の防衛態勢に組み込む「戦略」必要 鶴岡路人・慶応大准教授

鶴岡路人慶応大准教授
鶴岡路人慶応大准教授

 15日に公開された日米仏による共同訓練の意義と日本の課題について慶應義塾大学の鶴岡路人(みちと)准教授(欧州安全保障)は次のように指摘した。

 自衛隊と米国、フランス、オーストラリア各国軍による今回の共同訓練には、着上陸訓練が含まれており真剣度が高い。日本にとって大きな課題である離島防衛に直結する内容だ。ただ、今回は日本国内での実施が初めてというだけで、同様の訓練は2017年5月、日仏英米で米領グアムなどで行っている。

 フランスは13年6月、オランド大統領(当時)が国賓来日時の国会演説で、「太平洋地域で果たすべき役割」を強調した。フランスは南太平洋に多くの海外領土があり、そこを起点とする広大な排他的経済水域(EEZ)を有する。インド太平洋には約160万人のフランス人が暮らし、中東を含めると約7000人の部隊が常駐する。

 中国の海洋進出は南太平洋に迫っており、仏側は懸念を強めている。今回の訓練は、インド太平洋に「関与」しているという水準ではなく、自国の権益を守るための真剣な取り組みの一環だ。

 一方、日本は英仏との防衛協力に受け身の姿勢が目立つ。今回も仏側はより大規模な演習を提案したが、日本側の事情で縮小されたとも言われている。新型コロナウイルス感染症防止の観点での制約もあったようだが、中国を刺激しないようにという配慮があったとすれば問題だ。

 英仏は太平洋地域で米国とも軍事的な連携を深めている。「対中牽制(けんせい)」は言うは易いが、実際に英仏などの動きを日本の抑止体制にどう組み込んでいくのか。単発の共同訓練ではなく、その戦略を練る必要がある。(談)

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