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北朝鮮サイバー工作が「強盗」にシフト 違法収益は年間1千億円

 【ソウル=桜井紀雄】国際社会の制裁で外貨不足にあえぐ北朝鮮は近年、違法な外貨稼ぎの主軸をサイバー攻撃による仮想通貨や現金の強奪にシフトさせている。新型コロナウイルス対応の国境封鎖で貿易収入が激減する中、サイバー空間での年間の違法収益は、昨年の中国との正常な貿易総額のほぼ倍に当たる推定10億ドル(約1085億円)に達する実態が専門家の分析で明らかになった。

 国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会は3月、北朝鮮が2019~20年にサイバー攻撃で計約3億1640万ドル相当の仮想通貨を奪ったとする専門家パネルの報告書を公表した。

 米司法省は2月、各国の金融機関や企業のシステムに不正プログラムを植え付けるハッキングなどで計約13億ドル相当の仮想通貨や現金を奪うか奪おうとしたとして、北朝鮮の工作機関、偵察総局所属の3人を起訴したと発表。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の暗殺計画を描いた米映画会社に対する14年のサイバー攻撃や、約150カ国で被害が出たコンピューターウイルスの拡散にも関与したとされる。

 司法省幹部は「銃ではなくキーボードを使い、札束の代わりに仮想通貨を盗む北朝鮮の工作員は世界的な銀行強盗だ」と指摘した。

 北朝鮮は11年末の金氏の最高指導者就任以来、サイバー部隊を拡充させ、攻撃の手口を高めてきた。金氏は13年に「サイバー戦は万能の宝剣だ」と訓示。サイバー要員は約7200人まで増員された。当初は韓国の各機関のシステムをまひさせたり、情報を奪ったりしてきた攻撃は、裏の外貨獲得手段となり、輸出に打撃を与える制裁を骨抜きにしている。

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