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イラン、制裁解除求め「情報戦」 米との核協議、6月大統領選に焦り

イランは米国が発動した経済制裁の解除を強く求めており、米側を揺さぶる目的で情報戦を仕掛けている可能性もある(ロイター)
イランは米国が発動した経済制裁の解除を強く求めており、米側を揺さぶる目的で情報戦を仕掛けている可能性もある(ロイター)

 【カイロ=佐藤貴生】イラン国営メディアは2日、同国と米国の間で互いに拘束している収監者を4人ずつ交換し、米制裁によって関係国が支払いを凍結しているイラン資産70億ドル(約7700億円)を引き渡すことで合意したと伝えた。しかし、米政府は「事実ではない」と即座に報道を否定。2015年のイラン核合意の再建に向け、4月上旬から米国と間接協議を行っているイランは米国が発動した経済制裁の解除を強く求めており、米側を揺さぶる目的で情報戦を仕掛けている可能性もある。

 ロイター通信によると、ウィーンで続く間接協議のイラン側代表のアラグチ外務次官は1日、イラン産の石油・天然ガス禁輸のほか同国の銀行との取引禁止など、米国が科した制裁の大半が解除されると見通しを述べた。イラン高官は4月中旬、米国などと「暫定合意」の大枠を話し合うと述べるなど、協議の進展を示唆する発言が続いている。

 これに対し、米側ではサリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が4月30日、協議の行方は「不透明」だと述べており、イランと米の温度差が明らかになりつつある格好だ。

 イラン側が交渉を急ぐ背景には、6月に予定される同国大統領選を前に米国に制裁を解除させ、実績を誇示したいロウハニ大統領ら国際協調派の思惑がある。

 イランでは昨年、革命防衛隊の有力司令官や「核開発の父」と呼ばれた核科学者が米国やイスラエルによるとみられる襲撃で殺害され、反米の保守強硬派が勢いを増している。協議進展を強調する発言には、イラン国内の世論にアピールする狙いもうかがえる。

 間接協議は7日に再開される見通し。ロウハニ師らに残された時間は少なく、米イランの駆け引きはさらに激化しそうだ。

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