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【米大統領演説】課題山積で「大きな政府」躊躇なく肯定 中山俊宏・慶大教授

出席した議員に挨拶するバイデン米大統領=28日、ワシントンの米議会議事堂(AP)
出席した議員に挨拶するバイデン米大統領=28日、ワシントンの米議会議事堂(AP)

 バイデン米大統領は施政方針演説で、新型コロナウイルス危機や経済不況、気候変動といった国民個人ではどうしようもない問題が山積する中、政府が解決に向けて積極的に役割を果たすという姿勢を示した。共和党のレーガン政権以降、民主党政権も含めて、政府の肥大化を問題としてきたが、「大きな政府」を躊躇(ちゅうちょ)なく肯定する内容だった。

 演説では中国が随所に出てきた。中国との「戦略的な競争」がバイデン氏の政権運営における発想や考え方の根本にあり、雇用問題だろうが安全保障問題だろうが、「中国と向き合う」という姿勢が染み出た印象だ。日米豪印首脳会合や米中外交トップ会談などで示してきた対中政策に関してブレないという意思を内外に示す狙いもあったのではないか。

 演説全体として予想外のメッセージはなく、コロナ対策や経済対策の成果と取り組みを訴えるなど、米大統領の通例の演説スタイルに戻った。平常に戻ったという点で記憶に残る演説といえる。

 また、演説するバイデン氏からは自信が感じられ、勢いがあった。聞いている人々にあたかも直接話しているかのような空気を作り出し、若干緊張気味だった就任演説などよりもはるかに良かった。

 バイデン氏は今後、大きな政府を肯定する政策を進めていくが、共和党の支持を得られるかが課題だ。来年の中間選挙で民主党が敗北すれば、政権が失速する恐れがある。スピード感を持った政策実現が必要だ。(聞き手 坂本一之)

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