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お目当ては連邦議員?「首都ワシントンを州に」下院で法案可決 上院2人増に、民主党有利

米下院のペロシ議長(右)(AP)
米下院のペロシ議長(右)(AP)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米下院本会議は22日、首都ワシントン(コロンビア特別区)を51番目の州に昇格させる法案を賛成216、反対208で可決した。同様の法案は昨年6月に初めて下院を通過したが、共和党が多数を占める上院で採決にかけられることなく廃案となった。今回も共和党は上院で法案の採決を断固阻止する構えで、州昇格が実現するかは予断を許さない情勢だ。

 ワシントンが州に昇格すれば、1959年8月にハワイ準州が50番目の州に昇格して以来となる。

 採決では全ての民主党議員(投票しなかった2人を除く)が賛成し、共和党議員は全員(同4人を除く)が反対した。ワシントンは民主党支持者が圧倒的に多く、州昇格は選挙で民主党に有利となるためだ。

 法案によれば、ワシントンには州昇格に伴い他州と同様、上院2議席と下院1議席が割り当てられる。

 ワシントンは1961年の合衆国憲法23条に基づき3人の大統領選挙人を割り当てられて以降、64~2020年に実施された全ての大統領選で民主党候補が勝利してきた全米有数の「民主党王国」だ。

 州昇格が実現すれば、民主党は来年の中間選挙を含む今後の選挙で自動的に上院で2議席、下院で1議席を積み増しできる。

 上院(定数100)の現有勢力は民主50、共和50。法案の採決で賛否同数となった場合は、上院議長を務める民主党のハリス副大統領が1票を投じることができるため、採決まで行き着けば民主党が有利だ。

 対する共和党は、長々と討論を続けて上院の会期終了まで議事を引き伸ばし、法案を廃案に追い込む「フィリバスター(議事妨害)」を行使する構えだ。

 議事妨害を阻止して採決に持ち込むには、60人以上の賛成で「議事終結(クローチャー)決議」を通す必要があるが、民主党が共和党勢を切り崩して60人を確保できる見通しは低い。

 このため民主党は、今回の法案に加え、銃規制や投票制度改革など、バイデン政権の懸案である各種の法案を通過しやすくするために議事妨害の制度を実質的に撤廃する方向に動いており、今後、議会での与野党の攻防が激化していくのは確実とみられている。

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