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韓国慰安婦訴訟、日本政府への賠償請求を却下 判決にねじれ、「主権免除」認める

ソウル中央地裁の入る庁舎=21日(共同)
ソウル中央地裁の入る庁舎=21日(共同)

 【ソウル=時吉達也】元慰安婦や遺族ら計20人が日本政府を相手取り損害賠償の支払いを求めた訴訟で、ソウル中央地裁は21日、原告側の訴えを却下する判決を言い渡した。慰安婦問題をめぐっては、1月に判決が確定した同種訴訟で日本政府の賠償責任が認められており、裁判官によって判断が分かれるねじれが生じる形となった。

 21日の判決に先立ち、同地裁のまた別の裁判官らが1月の確定判決についても内容の一部を職権で事実上変更し、訴訟費用の確保に向けた日本政府資産の差し押さえを認めない決定を出したことが20日、明らかになった。日韓間の歴史問題をめぐる訴訟で、原告側の主張を相次いで認めてきた韓国司法の近年の流れにブレーキがかかり、関係悪化が続く両国関係にも影響を与える可能性がある。

 21日の判決は1月に続き、国家は外国の裁判権に服さないとされる国際法上の「主権免除」の原則が適用されるかが主な争点となった。前回の判決は、慰安婦の動員が「反人道的犯罪行為」にあたり「主権免除」は適用されないと判断。故人を含む原告12人に請求通り1人当たり1億ウォン(約960万円)を支払うよう日本政府に命じていた。しかし、21日の判決は「主権免除」の原則を認めた。

 日本政府は主権免除を理由にいずれの裁判も出席を拒否し、前回の賠償命令に対しても控訴しなかった。

 これに対し、20日に明らかになった地裁決定は、同原則の適用除外が日本の「主権と権威を損なう恐れがある」と強調。資産差し押さえを強行すれば「わが国の司法の信頼を害するなど重大な結果を招く」とし、訴訟費用について「日本政府の負担はない」と結論づけた。決定は1月の判決後に人事異動で後任に就いた裁判官らが職権で出したもので、賠償命令自体には言及していない。

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