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キューバ新体制、バイデン政権は様子見 

 【ワシントン=大内清】バイデン米大統領は現時点でキューバ政策をつまびらかにしておらず、当面は同国の人権状況などを注視する構えだ。米国のキューバ政策は、バイデン氏が副大統領として仕えたオバマ政権による融和路線をトランプ前政権が従来の強硬路線に引き戻した経緯があり、国民には「反カストロ」感情も根強い。バイデン氏には、来年の中間選挙を念頭に、キューバ問題に深入りしないのが得策だとの計算もありそうだ。

 「バイデン氏にとって、キューバ政策の転換は外交上の優先事項ではない」

 サキ大統領報道官は16日、キューバ共産党指導部の刷新を受けたバイデン政権のキューバ政策について問われ、こう断言した。人権状況の改善を促すのがキューバ政策の原則だとも付け加えたが、短期的には“様子見”に徹する考えとみられる。

 背景には、共産党支配を嫌って米国に渡ったキューバ系を中心に、キューバの現体制と関係を改善することへの反対論が米国内で根強いとの事情がある。

 キューバでは1959年の革命で親米バティスタ政権が崩壊。米国は61年の断交後、キューバに厳しい経済制裁を科してきた。

 両国関係はオバマ政権の2期目に大きく変化した。2014年にオバマ大統領とラウル・カストロ国家評議会議長(いずれも当時)が関係正常化を進めることで合意し、その後、制裁緩和や首脳会談、外交関係の再開などを相次いで実現した。

 だが、17年に就任したトランプ前大統領は制裁強化に方針を転換。今年1月の退任直前には、オバマ政権が指定を解除していた「テロ支援国家」にキューバを再指定した。3月にはトランプ氏に近い共和党の上院議員らが、バイデン氏が同指定を再解除するのを阻止する法案を提出している。

 バイデン氏の目下の課題は、来年の中間選挙で民主党の議席を積み増し、政権基盤を強化することにある。南部フロリダ州などで影響力を持つキューバ系を取り込むためにも、安易にキューバとの関係改善には動けないのが実情だ。

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