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キューバ共産党で世代交代進む ラウル氏影響力は残る見通し

19日、キューバの首都ハバナで開かれた共産党大会で演説するディアスカネル氏(AP=共同)
19日、キューバの首都ハバナで開かれた共産党大会で演説するディアスカネル氏(AP=共同)

 【ニューヨーク=平田雄介】キューバ共産党は第8回党大会最終日の19日、今大会限りでの退任を表明していたラウル・カストロ党第1書記(89)の後任に、1959年のキューバ革命後に生まれたディアスカネル大統領(60)を選出し、閉会した。また、党ナンバー2のマチャド第2書記(90)や序列5位だったバルデス副首相(88)が退任し、マレロ首相(57)が新たに党政治局員に選出されるなど革命世代からの交代が進んだ。ロイター通信などが伝えた。

 キューバの政治体制は共産党の一党独裁。ディアスカネル氏の昇格により、ラウル氏が兄の故フィデル氏と築いた60年余りの「カストロ時代」は終わった。

 19日は党内で重要な決定をする政治局員14人を選出した。唯一の革命世代としてミエラ国防相(77)が留任。ラウル氏の元娘婿で軍人のロペスカジェハ氏が政治局入りした。ディアスカネル氏は「国の将来に関わる全ての戦略的決定はラウル・カストロ将軍と相談する」と述べており、国防相を長く務めたラウル氏の影響力は残りそうだ。

 ディアスカネル氏は大学卒業後、電気技師としてキューバ革命軍に入隊し、ラウル氏のボディーガードを務めたことでカストロ兄弟の知遇を得た。2003年に党政治局員に選出され、18年に国家評議会議長(元首)に就任。憲法改正で同議長に代わって創設された大統領を19年10月から務めている。

 ディアスカネル氏は政権運営の「連続性」を重視する立場を示してきた。社会主義や反米を掲げる一方、市場原理を部分的に導入し、米国との国交を回復したラウル氏の路線を踏襲するとみられている。

 喫緊の課題は経済危機の克服だ。キューバでは今年1月からの通貨制度改革によってインフレが起き、食料や医薬品など生活必需品が不足している。米国の経済制裁や新型コロナウイルス禍による外国人観光客の減少も響いている。

 昨年秋には反体制派の芸術家が街に繰り出して公然と政権に抗議した。政府は自宅に軟禁した上でインターネットを遮断するなど抑圧しているが、小規模デモが各地で散発している。

 国内をまとめる必要から対米関係で弱気な姿勢は見せられず、当面、外交面ではロシアや中国、反米左派政権の南米ベネズエラを重視する姿勢が続くとみられている。

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