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気候変動サミット 米中が主導権争いへ 欧州は削減目標で先行

 米政権が踏み込んだ削減目標を掲げるのは、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを拡大させたり、米メーカーが力を入れる電気自動車(EV)を普及させたりし、国内の雇用創出に結びつける狙いからだ。

 米政府は環境投資を含む2兆ドル(約220兆円)規模のインフラ整備計画を公表。大統領主導の「トップダウン」で高めの目標を定め、環境負荷の少ない経済構造への変革を進めることで、中国に対抗する産業競争力をつけようとの思惑もにじませる。

 ただ、原油や天然ガスの化石燃料産出が盛んな地域や、野党・共和党をはじめ一部議員には根強い反発がある。政権交代ごとに環境政策が大転換する米国には外国から「信用できるのか疑念の目も向けられている」(国際環境団体)とされ、バイデン政権が目指す指導力回復は容易でない。

中国 「途上国の代表」自任、米に警戒

 【上海=三塚聖平】中国の習近平国家主席は昨年9月、国連総会一般討論のビデオ演説で、二酸化炭素の排出量を2030年までに減少に転じさせ、60年までに実質ゼロにすると発言した。米国で気候変動問題を重視するバイデン政権が発足する可能性も視野に、自ら削減目標を打ち出すことで圧力を回避する思惑があった。

 気候変動をめぐる問題では、長らく先進国と途上国が対立の軸となってきた。途上国の側には、すでに温室効果ガスを排出して経済発展を遂げた先進諸国こそが厳しい削減目標を受け入れるべきだとの思いがある。中国は自らを途上国の代弁者と位置づけ、それによって国際的影響力の拡大を図ろうともくろむ。

 習近平指導部が警戒しているのは、米国が中国の経済成長を抑制するような削減目標を一方的に要求する事態だ。米中の気候変動問題担当特使が今月中旬に中国・上海で協議を行ったのと並行し、習氏は独仏両国の首脳とオンライン会合を行った。気候問題で先行した取り組みを見せる欧州諸国に中国への理解を求め、米国を牽制(けんせい)する狙いがあったとみられる。

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