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【日米首脳会談】「中国とのグローバルな競争に日米同盟が最も重要」笹川平和財団上席研究員、渡部恒雄氏

笹川平和財団 渡部恒雄上席研究員(笹川平和財団提供)
笹川平和財団 渡部恒雄上席研究員(笹川平和財団提供)

 バイデン米大統領は菅義偉首相との会談で、米国の外交・安全保障、経済の最優先課題である中国との競争に勝利するためには、日米同盟と日本との協力が最も重要であることを示した。ソ連と対峙した冷戦期は英独など欧州の同盟国が最前線だったが、対中国では日本が最前線に位置していることが明確になった。

 日本は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺に公船を派遣して日本の領有権に一方的に挑戦している中国に対抗するため、同盟国の米国を取り込む努力を行い、今回も日米安保条約第5条の尖閣適用を再確認した。逆に米国は、グローバルな中国との競争の中に日本を取り込むことに成功した。

 今回の会談はバイデン政権発足から3カ月足らずだが、第5世代(5G)移動通信網や新型コロナウイルス対策、脱炭素などで具体的な協力をまとめた。バイデンチームが発足当初から問題意識を共有し、機能していることを示している。協力項目は気候変動協力から軍事面まで幅広く、米国内の左派と右派の双方にアピールする内容といえる。

 共同声明で台湾海峡の安定を明記した。かつては言及しないことがリスク回避だったが、今や中国を牽制(せい)しない方がリスクとなるほど、軍事バランスが中国優位に傾いている。ただ、同じ文脈で中国との対話や協力についても言及し、一定の配慮を見せた。

 日米首脳の個人的な関係は、冷静に地政学的な環境や国益を理解する首脳同士であれば、平時にはさほど影響を与えないが、有事には、緊密な対話が多くの人命を左右することになる。今回のような信頼の醸成が極めて重要な理由だ。(聞き手 坂本一之)

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